昭和25年4月に宿泊できる施設として民間施設を購入、全国にさきがけ公立学校共済組合兵庫宿泊所「平野荘」を開所した。 (神戸市兵庫区梅松町105番の6)
「平野荘」の開所から約8年の間、年間約1万人の利用に応じてきたが、年を追って増加する利用者の応接に既に狭溢を感じるに至り、建築様式の発達、交通機関の全面的活用、利用種別の多様性などを解決するため、昭和31年布引連山の緑を背に、遠く紀泉の山霞みと紺碧の大阪湾をみはるかし、眼下に大神戸市街を俯瞰する高台(神戸市生田区北野町1丁目141)に約2,000坪の新宿泊所用地(邸宅跡地)を購入した。
六甲荘この用地は一時大型船舶を10数隻保有していた神戸海運業界では最大手の汽船会社関連の所有であったものを縁ありて譲り受けたものであり、現在敷地の片隅に石碑が建立、氏神様が祀られ当時の一部をうかがい知ることができる。
昭和32年12月、県下公立学校共済組合員の多数投票により新名称「六甲荘」木造2階建が竣工。
当時、結婚式場を備えた会議・宴会・宿泊ができる「近代的な施設と内容のかもし出す快適な雰囲気、誠意とやさしさの溢れた応接、熟練の板前が腕を振う味覚視覚本位の調理等自他共に日本一を呼号してもはずかしくない」施設であると絶賛されていた。
また、庭園は京都の優秀な庭師により施工されたものであり、奇厳佳石の利用、灯籠、泉水、築山の配置など、人気度は大神戸市の名園の一つとしてかなり有名であった。
昭和38年公立学校共済組合兵庫宿泊所を所在都市名である神戸宿泊所に変更。 昭和46年8月に現在地に冷暖房完備、鉄筋造地上5階建、地下2階建の「六甲荘」が新築された。 以降昭和52年8月に全館内部改装昭和60年10月に増改築平成元年11月にチャペル新設 平成7年1月には阪神・淡路大震災により被災し休館、復旧工事により同年6月営業再開
現在の「ホテル北野プラザ六甲荘」は、平成16年12月に全面リニューアルオープンした。